建築家・石川淳さんのブログ「オークラ本館宿泊記・10」
オークラ本館宿泊記・10
2015/10/11 更新
8月一杯で閉館した建築家谷口吉郎氏設計のホテルオークラ本館の共用部です。
さて、エレベーターの扉も格式を感じさせる装飾です。
カーサブルータスから転記しますと・・・菱紋(ひしもん)という模様とのこと。
「新潟の溝口家の家紋で、娘が喜七郎と結婚する際、5階菱が大倉家の家紋となったため多用された。エレベーターの扉の菱くずし文様は大倉喜八(喜七郎の父)の向島別邸のフスマに由来する」
オークラは谷口吉郎氏を委員長に5人の建築家で設計され、画家や彫刻家、日本画家なども参加してつくられたそうです。ここにある照明器具もおそらくオリジナルに作られたものではないでしょうか。
3つの行灯の平面形状は「亀甲紋」という六角形のデザインで、建物内外に多用されています。