建築家・西島 正樹さんのブログ「【シックハウスケアの住宅】-2」
【シックハウスケアの住宅】-2
2019/09/17 更新
【シックハウスケアの住宅】の続編です。
3. 風が通る家をつくる
シックハウス対策の基本は二つ、一つは「汚染された空気の排出」もう一つは「汚染源を減らすこと」です。第1の「汚染された空気の排出」のために有効なのが通風と換気です。
通風は、敷地に固有の風向きを調べ、効果的に窓をあけることが大切です。原則として1部屋で2方向に窓を開ける必要があります。生活上も時々窓を開けることが大切です。一方、花粉症などで窓を開けられない人は、フィルター付きで吸排気を行う換気扇を設置するなどの対策が必要です。排気専用の換気扇を回し続けると、気密性の高い家ではほとんど換気せず、気密性が良くない家では、窓を閉じていても建物の小さな隙間から外気が花粉とともに漏れ入ってくることになります。
4. 間取りにおける留意事項
有害物質の放出量は表面積に比例するので、表面積に比べて部屋の空気量(体積)が小さな部屋、すなわち天井が低い小部屋ほど、有害物質濃度が上がることになります。また、家を小部屋に割るほど通風は悪くなるので、なるべく部屋を小さく区切らず連続させることが大切です。吹抜空間では暖かな空気が上昇し換気が促される
(重力換気) ので、各室を吹抜空間の周りに配置し、ドアの上をオープンにするだけで通風は格段によくなります。
(つづく)
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