建築家・藤田 敦子さんのブログ「Bois設計室の家づくり②_無垢材の乾燥」
Bois設計室の家づくり②_無垢材の乾燥
2023/03/15 更新
Bois設計室では、国産無垢材を使った家づくりに取り組んでいます。
無垢材は、乾燥の具合がその強度や耐久性・安定性に大きく影響します。
乾燥が不十分で木材の中の水分が多いと、建物に設置してから反ったりしやすい上
カビなどの原因にもなり得ます。シロアリや木喰いムシなどの虫害の原因にもなり得ます。
また逆に、高温乾燥機などを使って時間をかけずに乾燥させた木材は、無垢材が持つ大切な木の樹脂分まで奪ってしまい「内部割れ」という表面からは確認し得ない割れを起こしてしまい強度が落ちてしまいます。見た目もくすんだ色の木材になってしまい、節の部分は焦げたように濃い茶色になってしまいます。
天然乾燥や低温乾燥などでゆっくり乾燥させた木材は、表面に割れなどが出る場合もありますが
高温乾燥材より強度が高いと言われています。
柱は直径12cm以上、梁は幅12cm、高さは18cm程度から36cmくらいまで、その建物の間取りに合わせて構造設計を行い大きさを決めますが、そのような大きな直径の材料を強度を落とさないようにゆっくり乾燥させる為には時間が必要です。
ですが、ゆっくり時間を掛けて乾燥させた柱や梁の木目や色合いはとても美しいのです。