建築家・藤田 敦子さんのブログ「蓄熱型薪ストーブ 151107」
蓄熱型薪ストーブ 151107
2015/11/07 更新
雑誌「薪ストーブライフ」(沐日社)のno.25 【ペレットストーブLife】のページに
以前設計させて頂いたおうちが掲載されています。
恥ずかしながら私もちらっと出ております。
この取材のご縁で沐日社さんで行われた《蓄熱型薪ストーブ》についてのワークショップに参加してきました。
薪ストーブの導入を検討するにあたってネックになる事の一つが薪の確保。
ご自分で薪を手に入れられる方は良いのですが、そういった「つて」が無いと 薪を「買う」ことになります。
それがまた、なかなか高価なのです。
薪は限りある資源である原油などの化石燃料を消費しない(厳密に言うと運搬にガソリン使用しますね)
すばらしいECO燃料なんですけど。
蓄熱型薪ストーブは、発生した熱を出来る限りストーブに貯めて室内へ放出させる仕組みですので一日に1、2度
薪を焼べてばっと燃やして蓄熱してしまえばあとは輻射熱で暖かいというものです。
ですので普通の薪ストーブに比べると、少量の薪(1/3~1/4くらい)で暖が採れるのです。
頂いた資料では 普通の薪ストーブで薪代¥165000/年、蓄熱型薪ストーブで¥55000~66000/年とのこと。
ストーブを稼働するのが年に5ヶ月から6ヶ月だとして、このくらいの燃料代で済むのならありがたいし
また、薪の置き場も普通の薪ストーブの時より少しコンパクトに考えても良いのかなと思います。
講師をしてくださった小川さんのお話ではまだ国内に入って来ているのが2機種との事でしたが、これから選択肢が増えて行くといいなあ。
蓄熱型薪ストーブは、空気の対流が起こらない輻射熱での暖房の中では一番ECOなものではないかなと思います。
そのほか、今日のワークショップでは色々参考になることをお聞きする事ができました。
写真はストーブ内にセットされた薪です。立ててあります。一番上に着火用の小さな材が乗っています。
これ、この一番上に火をつけるんですよ。初めに見た時は「ん?」と思いましたが。
こうやって薪を燃やして行くことを「トップダウン燃焼」といって、燃焼の際の不純物が煙突を上がる前に庫内で燃やしきってしまえる為
煙突からの煙が格段に少なくなるのだそうです。
ワークショップの間中、蓄熱型ストーブに火を入れて燃やしていましたが、
ストーブ自体は手で触れるくらいの温度で、廻りにいるとほんのり暖かさが伝わって来て今日の気温だと少し暑いくらいでした。
これはいつかどこかのおうちで取り入れたいなあ、、、、きっと最高に「快適な」暖かさを実現出来ると思うんですけど。