風や光、緑を十分に取り入れ、たとえば庭に面したリビングにウッドデッキやサンルームを設けるなど、屋内と屋外を一体として活用することで、家は驚くほど輝き始めます。ここでは、メインガーデンを快適に活用できるウッドデッキについてご紹介します。
ウッドデッキ
第2のリビングとして人気が高いウッドデッキ。殺風景になりがちなエクステリアを温かみのあるものに変えてくれますし、利用価値のなかった庭を、家族がひんぱんに利用できる新たなスペースにしてくれます。
リビングのフローリングと色味の近い材質にすれば、リビングを広くみせる視覚的効果を狙えます。ホームパーティなどの場合でも、庭まで広く使ってゆったりとお客様をもてなすことができます。また、ガーデニングされた庭を眺めながら外のテラスで食べるブランチも格別です。このように、ひとことでウッドデッキといっても、用途は様々です。外からの視線の遮り方など、用途に応じたプランニングをしてくれる会社を選びましょう。
さらに、木の香りや感触はお子様にも安心。裸足で遊ぶこともできます。ガーデニングも泥まみれにならず腰掛けて楽しめるし、その活用価値は高いようです。
実際に検討する際には、ウッドデッキは大きさに迷うものです。生活スタイルやエクステリア全体とのトータルバランスを専門家にみてもらいましょう。木材の選び方としては、自分の好きな質感であることはもちろん、部屋との連続性を考えるといいでしょう。風雨の影響を受けるため、親水性、耐久性もしっかりと確認する必要があります。
ウッドデッキのメンテナンス方法
木材を日光や風雨にさらすウッドデッキは劣化が心配です。木材は雨の日には膨張し、天気のいい日には乾燥して縮むため、ヒビや割れも起こります。とはいえ、ペンキのような塗料を塗ると、木材の呼吸を妨げかえって腐朽させてしまうことも。そのためウッドデッキの塗装には、撥水効果と通気性をあわせもったオイルステインが一般的です。
通常のお手入れは、デッキブラシと水でじゃぶじゃぶ水洗い可能です。2〜3年に1度は、汚れや毛羽立ちなどをサンドペーパーで削り落として、オイルステインを塗装しましょう。お部屋にワックスをかける感覚で、気軽にメンテナンスを行うことで、驚くほどキレイに長く楽しむことができるでしょう。
ウッドデッキの種類
常に日光や風にさらされるウッドデッキは、耐久性や強度、メンテナンス性が重要です。木材の種類によっては塗装や防腐処理などが不要なものも。下記では屋外で使用可能な、ウッドデッキに適した木材をご紹介します。
1)「ウリン(ビリアン)」別名アイアンウッド(鉄の木)と呼ばれる、もっとも強いハードウッドの最高峰。きちんと乾燥させれば、狂いや伸縮がほとんどなく、水に対する耐久性・相性もバツグン。塗装やメンテナンスも必要ないといわれるほど、ウッドデッキにおすすめの木材です。
東南アジアでは100年腐らない木とも言われており、水に強いため、雨のかかる屋外でも安心。日本の公共事業でも浮き桟橋や遊歩道に使われるほど高い信頼を得ています。
ウリンにはポリフェノールやタンニンが含まれており、抗菌作用、腐りやシロアリ・害虫を防ぐ作用があります。防腐剤などの薬剤処理をする必要がないので子供がいる家庭でも安心です。2階にウッドデッキを作る際にも、原産国で大橋に使われるほど材質はハードで風にも負けません。硬い木ですが、感触は柔らかみがあります。塗装も不要なので、メンテナンスも楽で自然に優しくコストもかかりません。色は薄褐色。年月が経つとグレーがかってきます。
2)「ウエスタン・レッドシダー(米杉)」米杉(べいすぎ)と呼ばれますが、原産国は米国ではなくカナダ、スギではなくヒノキ科です。狂いが少なく、軽量で加工性にとんでいる、大変人気の高いウッドデッキ材です。檜風呂でご存知、ヒノチオールと呼ばれる甘くリラックスさせる芳香を放ちます。現地では生命の木として信仰の対象として崇められ、トーテムポールやカヌーなどにも用いられてきました。
天然の抽出成分が殺菌力、防虫力を持ち合わせており、自然の力で雑菌や害虫の侵入を防ぎます。吸湿しにくい性質をもち、反りや曲がり、割れなども生じにくい木材です。その半面、密度が低いので、加工しやすく塗料の仕上がりもキレイです。
その美しさが竣工時だけでなく長く保たれるので、屋外で使用するデッキ材や外壁材として活躍しています。
3)「イペ」美しい木目が特徴で、割れやささくれの心配が少なく安全。高耐久の高級木材です。昔から船のデッキなどに用いられています。 色は芯に近いほど緑がかった茶色ですが、辺材は黄色みを帯びた茶色です。
仕上がりの美しさから人気の木材です。一昔前はハードウッドといえば「イペ」というほど信頼性の高い木材でした。硬質材のため、素人では加工困難な面があります。木工用の刃物では刃物の方が負ける事が多いので、鉄工用の刃物が必要な程です。他の木材に比べ高価ですが、木材の安定性が高く評価されており、施工後安心できる素材です。
4)「イタウバ」イタウバは、ブラジル産のクスノキ科の広葉樹です。イタウバには特有の油成分が存在するため、しっとり艶やかな肌触りです。そして、油分のおかげで抜群に水に強い特性を持ちます。イタウバは弾力性が有り、曲げ強度が強く、折れにくいため木橋などにもピッタリの材質です。
水中で使用しても30年以上の耐久性が期待できるため、橋げたにまで使用されています。「チーク」にも似ていて、暴れ、反りなどが少ないのも魅力です。トゲやささくれも非常に出にくいため、裸足文化の日本のウッドデッキに良く合います。世界でも最高級のウッドデッキ材として注目を浴びています。
5)「サイプレス」サイプレスは別名豪州ヒノキ。心材に含まれる成分によって白ありを絶対的に寄せ付けません。オーストラリアでは住宅の土台などによく使われています。歴史ある木材で頑丈なため、現地では100年以上前に建てられた住宅が健在です。化学薬品を使わず防虫できるため、シックハウス症候群の心配もありません。
アロマオイルにも使われるいい香りも特長。ヒノキ風呂のようなウッディーでスパイシーな香りは、イライラを鎮め、お子様のやる気を増強してくれます。精油にはホルムアルデヒドを分解する作用もあります。つるつるすべすべ滑らかな木肌で、優しい歩き心地で、節が独特のあたたかみを感じさせます。ハードウッドとしてはお求めやすい価格もファミリー層には魅力です。
6)「セランガンバツー」インドネシアの木材です。目が詰まっており、耐久性、強度に優れています。大変強度が高く、屋外にも耐えうる耐久性を持っています。ウリン、イペに匹敵する強度を持っています。またハードウッドのため、基本的に塗料や防腐剤を塗布するなどのメンテナンスが不必要です。
落ち着いた色合いの木肌は重厚感があり、モダンな建物とも相性抜群です。比較的流通量が多く、品質が高く、価格がお手軽な木材ということで注目されています。
7)「SPF材」SPFとは、S(スプルースエゾ松)、P(パイン松)、F(ファーもみ)の頭文字をとってつけられている名称です。どれも、北米などでよく見かける木で、成長するスピードが速いという特長が挙げられます。そのため、価格も低価格で購入できます。柔らかく軽いため、女性などでも簡単に加工できます。
しかし、SPF材をウッドデッキとして使用する場合には、注意が必要です。それは、SPF材の耐久性です。防腐処理やメンテナンスを定期的におこなっても、6年程度が寿命といえます。メンテナンスを行わないと、早くて3年程度で木が腐ってきたりします。
ウッドデッキは屋外で使用する場合がほとんどですし、当然、風雨に打たれる場合も多いわけです。そのため、定期的に防腐処理をしたり、ササクレなどの手入れをしたりするなど、日ごろのメンテナンスが欠かせません。
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