建築家・田村真一さんの作品
伝統工法を生かした美しい耐震改修
- 依頼者の要望
- 民家の構造・設備の老朽化及び、高齢化による住まい方の変化に伴う不具合の解消
- 建築家のコメント
- この住宅が建つ集落にも同じような住宅が多数残っていますが、近年建替えられることが多いです。
耐震診断の受け改修を検討するが、一般的な工法では高額な工事費かかり、耐力壁の増加により開放性や使い勝手が悪くなるということで、安価な住宅に建替える選択をすることも多くあるようです。
これらの民家は重要文化財ではありませんが、大工の技術力や材料の品質の高い住宅であり、適切に改修することで魅力を取り戻すことが可能です。
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この建築作品の基本データ
箇所情報 | - | 工事の種類 | リフォーム・リノベーション・増改築 |
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建物の種類 | 一戸建て | 構造 | 木造軸組み工法 |
施工面積 | 279.0m2 | 総工費(目安)※ | 1800万円 |
築年数 | 50年以上 | ロケーション | 海の近く |
施工前の間取り | その他 | 施工後の間取り | その他 |
既存平面図 |
改修後平面図 |
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設計・デザインのポイント | 限界耐力計算にもとづき、礎石建ての基礎を残すなど伝統構法を生かす耐震補強を行った。 開放性や意匠性が損なわれがちな耐震補強だが、障子紙を貼った美しい格子壁を使うなど、民家本来の魅力を取り戻すことに役立てている。光と風の道となり、行灯のような照明器具にもなる格子壁を利用した「通風塔」を設け、室内環境を改善している。 納戸や浴室など劣化が大きい部分を集中的に改修することで、コストを抑えた。 |
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所在地 | 兵庫県 加古川市 | 沿線 | 山陽電鉄本線 |
工期 | 設計:90日間 施工:150日間 | 竣工 | 2012年 11月 |
メディア掲載 | - |