いつ事故や犯罪に巻き込まれるか分からない現代、街の安全性は住まい選びのひとつの基準ともいえる。そこで、犯罪検挙数などのデータから、首都圏で安全な街をランキング形式で紹介しよう。
事件や火災、交通事故などは、普段の生活の中では他人事のように思ってしまいがち。しかし、右の表からも分かるとおり、昨年1年間で190万件以上もの犯罪が認知され、毎日5000件以上の犯罪が日本のどこかで起きている。いつ犯罪や事故の被害者になってもおかしくない今、安全な街で暮らしたいというのは万人の願いだろう。子どもを育てる親ならなら尚更だ。
※ 警察庁 犯罪統計「刑法犯の認知・検挙状況の推移」より抜粋
2002~2004年の世帯あたりの建物火災出火件数・
2003~2005年の人口あたりの交通事故発生件数・
2003~2005年の人口あたりの刑法犯認知件数から算出
- 首都圏トップは高級住宅街を擁する港町
- 首都圏で最も安全な街に格付けされたのは、神奈川県逗子市。小坪3丁目や久木8丁目などの高級住宅地を擁し、古都保存法の指定都市ともなっている美しい街だ。市では、防災・防犯などに関する情報をメール配信してくれる「地域安心安全情報共有サービス」を実施している。
- 自然豊かな水の街。
HPでは犯罪発生速報も - 第2位にランキングされた神奈川県南足柄市は、狩川を中心に商業地域や宅地が広がる自然豊かな街。国交省の「水の郷百選」にも選ばれている。市のHPでは週間犯罪発生状況を掲載しており、主な犯罪の発生した地域や場所、ワンポイントアドバイスを掲載している。
- 安全で住みやすい街づくりが進行中
- 三方を海に囲まれた街・三浦市も、安全面で高評価を獲得。漁業も盛んで、観光地としての側面もある。行政面では「三浦ニュープラン21」という施策のもと、住宅地や道路の整備による住み心地のよい街づくりや、子育て支援制度の拡張などが計画されている。
- 総面積の8割が緑、子どもを見守る活動も
- 茨城県の最北端に位置する北茨城市は、市の総面積の約80%が山林という緑豊かな街で、平潟・大津・磯原地区は観光スポットでもある。市と教育委員会は子どもの登下校時の安全について情報交換ができるオンライン掲示板を設置し、地域活動に役立てている。
- 利便性と自然が共存、発展中の住宅都市
- 近年戸建て住宅やマンションが数多く分譲され、ベッドタウンとしてますます発展している我孫子市は、安全性も優秀。千葉県には「安全で安心なまちづくりの促進に関する条例」があり、道路や公園の造りから住宅の防犯設備に至るまで指針が定められている。
※ 上記の子育て環境は平成20年8月4日現在のものです。