建築家がつくる「家」と「暮らし」

建築家に頼んだ家づくりと、建築家に頼まない家づくりはどう変わってくるのでしょうか? 実際に建築家が手がけた作品を紹介しながら、そこに秘められた建築家ならではのテクニックや工夫を紹介します。
60案にもおよぶネットコンペで、運命的に出会った進藤さんご一家と建築家の岩崎整人さん。進藤さんがリクエストした「開放的な家空間で、プライベートも保たれる家」には、岩崎さんのこだわりとアイデアが随所にみられ、ご家族に期待以上の満足感を与えました。
ポイント1最終的な決め手は建築家の人柄 進藤家との出会い
祖父が暮らしていた家を建て替えるにあたり、画一的なハウスメーカーよりも、自分たちの思いをカタチにしてくれる建築家に依頼したいと思っていた進藤さんご夫婦。しかし、知り合いに建築家はおらず、これといったアテはありませんでした。
そこで、二人が思い描いていた「開放的な家空間で、プライベートも保たれる家」というコンセプトに共感してくれる建築家を探すべく、ネットのコンペサイトを利用。ところが、60件もの応募の中から、まずは3人の建築家を選び、実際に会ってみたのですが、リクエストを軽く流されてしまったり、一方的な提案をされたりなど、どこか違和感を覚えたといいます。そんなとき、ふと思い返したのが、4人目の候補だった岩崎さんでした。
「岩崎さんは、私たちの話を親身になって聞いてくれました。直感ですが、私たち家族に合っているような気がしたのです」
コンセプトは開放感の中にある個々の暮らし
ブリッジ
光庭=黒いタイルの空間を中心とした自然光あふれる間取り
家の中心となる「光庭」という空間。天井から降り注ぐ太陽の光が、まるで中庭で過ごしているかのような心地よさを感じさせます。
祖父が暮らしていた家を建て替えるにあたり、画一的なハウスメーカーよりも、自分たちの思いをカタチにしてくれる建築家に依頼したいと思っていた進藤さんご夫婦。しかし、知り合いに建築家はおらず、これといったアテはありませんでした。
そこで、二人が思い描いていた「開放的な家空間で、プライベートも保たれる家」というコンセプトに共感してくれる建築家を探すべく、ネットのコンペサイトを利用。ところが、60件もの応募の中から、まずは3人の建築家を選び、実際に会ってみたのですが、リクエストを軽く流されてしまったり、一方的な提案をされたりなど、どこか違和感を覚えたといいます。そんなとき、ふと思い返したのが、4人目の候補だった岩崎さんでした。
「岩崎さんは、私たちの話を親身になって聞いてくれました。直感ですが、私たち家族に合っているような気がしたのです」
2階から見た1階
2階から見た1階
吹き抜けの光庭とリビングとは対照的なこぢんまりとした和室。天井に高低をつけることで、家全体にメリハリを与えます。
ポイント2 家族の夢と建築家のアイデアを融合 家族みんながハッピーになれる家
家づくりに関しては、奥様の里美さんが主導権を握っていたという進藤家。里美さんは、デザイン性よりも住みやすさを重視し、家事がしやすい家を望んでいました。 そこで、岩崎さんは、洗濯機が置いてある2階の洗面所からテラスまで、直線で行けるように家事動線を考慮。また、雨の日や花粉が多い時期は、室内で干せるように、洗面所とテラスをつなぐ廊下の天井に取り外しが可能な洗濯物干しを設置しました。
一方、家づくりに関してほとんど口を挟まなかったご主人の唯一の希望は、ビルドインガレージでした。「お気に入りの家具に囲まれた暮らしが心地よいように、ご主人の大好きな車が暮らしの中に溶け込めるように、光庭からガラス越しに見えるようにしました」と岩崎さん。家族の夢がカタチになりました。
洗面所からテラスへ
洗面所からテラスへ
洗濯物は洗面所からはカゴひとつでテラスへ。佑磨くんもお手伝いしてくれます。
室内から見えるガレージ
室内から見えるガレージ
光庭から眺められる愛車。夜になり、室内にあかりが灯ると、さらにはっきりと愛車が見えます。
進藤家との出会い
建築家の仕事は、お客様の要望をカタチにすることだけではありません。打ち合わせを重ねるごとに、ご家族がどんなライフスタイルを送りたいのかを理解し、より満足度の高い空間を提案することも。 岩崎さんはこの家にマッチした家具の提案をしました。たとえば、リビングのソファーやダイニングのテーブル、キッチンのカウンターなどです。 デザイン家具はコスト面では少し高くつきますが、部屋の統一感を保つには理想的。白×茶色のシンプルな空間には、存在感のある大きめのソファーが引き立ちます。また、シンクとカウンターが一体になった白大理石のキッチンカウンターは、広々とした作りになっていて、里美さんが料理をしている向かいで、佑磨くんがお絵かきをするなど、親子の楽しい時間が過ごせるようになりました。
対面式カウンター
「親子の時間を大切にしたい」という里美さんの声を参考に、対面式で子どもの様子が伺いながらも、それぞれが思い思いに過ごせるキッチンカウンターを作りました。
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