建築家・中村弘道さんのブログ「「失われた建築」展 世田谷美術館-7」
「失われた建築」展 世田谷美術館-7
2015/05/17 更新
中村弘道にとっても、自身の個展めいた建築展は初めてであった。友人に言われて、その気になった。仕事が途切れていたので、一大決心をしたのであった。世田谷美術館でも市民ギャラリ-としてこのようなケースは初めてであった。とにかく一般の人には建築そのものが文化として根付いていない日本では街のおばさんも絵を観たついでに立ち寄る場だ。そんなわけで大いなる感動の感想を頂いた。
これは旧軽井沢の別邸:
大変な歴史ある敷地の中の計画で大いに力の入った計画として、この展示会の目玉にした。この前には中間の計画案を出したがピンと来ていなかったので、この案を最終として提案する。
敷地の木は切らずによけて建てる。低層にする。一種のゲストハウスでもあるので、地区に貢献する小集会ホールやカウンター席の食事処なども含まれている。柱のない木造の特殊な構造で、曲面の壁が構造壁となり空間をコントロールしている。省エネと管理のし易いつくりとなっている。ここに至る前にはかなりの案を考えてみたが、やはりこの案に収れんした。