建築家・中村弘道さんのブログ一覧

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建築家・中村弘道さんの記事 62件中 41~60件を表示

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防音室の設計に

2013/09/19 更新

最近たまたま防音室の用意された住宅を設計しましたが、さる有名な音響の専門家にコンサルタントをしていただき、しっかりした防音室を用意することができました。これらの専門業者は検索するとたくさん出てきますが、どれも見積もりを出しても4.5畳の広さで200万円、400万円などべらぼうな金額の結果になり、内容は不透明感はぬぐえません。結局設計と同じで建築家に頼むかハウスメーカーやジェネコンに依頼するかの違いとよく似たもんで、これらの業者の見...

今年の9月に丹下健三生誕100周年になるのにちなんで、かねてから研究を続けておられた、豊川斎嚇氏の執筆で「KENZOU TANGEと丹下健三」(オーム)が出版されました。これは何人かのスタッフの隠れた当時の状況から丹下健三のその人なりと話題を集めて収録した、またそのスタッフのその人なりの姿を映し出された、ユニークな本となっています。 私もURTECの節目に様々な経験をしまして、当時のことを語っております。 現在の建築界の状況から当...

浜松で私の設計で木造2階建在来工法の住宅を設計済みですが、なかなか工務店を探し出せず苦労しております。どなたかほどほどの工務店などご紹介いただけないでしょうか。

新しい住まいの設計に当たり感じますことは、一般的なハウスーメーカーやその他の注文住宅の会社、住宅 展示場などに展示されている住宅を購入する方法があります。しかしこれらを設計している内容はあくまで も間取り感覚の住まいです。 その一方で、建築家の仕事はそのような次元ではなく、その方の長きにわたる住まいの空間を、その方の性 格やご家族の顔を見て、丁寧にそのフィーリング感じ取り、よく話ながら疑問に答えて設計してゆきます。 私の...

新書籍出版について

2013/05/02 更新

新書籍出版「丹下健三とKENZO TANGE}(オーム社)の本が5月下旬に出版されます。 この中で私の携わった多くのプロジェクトの裏話やいきさつなどインタビュー形式で語られ、多くのページを飾っております。興味のおありの方はご覧ください。作品の裏にはそれなりのいきさつや隠された物語があります。それらもやはり結果を裏付けるに肉付けになっているのだと感じます。今年は建築家丹下健三の生誕100年に当たります。

最近は今までの規定概念の復習をしている。 「日本の誇り」藤原正彦著 は少なからず私の小さいころから受けた教育の認識を見直すのに大変役立つ内 容を提示している。 建築はこれらの基本観点からみても、もっと他らしい都市景観や「美しい」ということを再認識すべきだ。 すべての概念は「美しい」を基本としている認識を共有すべきだ。と考える。

木について

2013/02/13 更新

西洋人の木に対する考え方と日本人の木に対する考え方では随分違う。日本は木そのものを楽しむという考 えだ。柱を立てて建物をつくることには技術がいる。外国のログハウスなどは木を横にして積み上げる。こ れは技術はなくても素人でも作れる。木を本当に技術でつくり上げた人種は日本人しかいない。 1300年生き生きとしている法隆寺や薬師寺の木造建築がヒノキを使って現存している現実は多くのものを教 えてくれる。設計者がいなく、大工の経験と...

今のように何でも規格に合わせて、同じようにしてしまうのは、決して良いことではない。 人も木も大自然の中で育まれている。 それぞれの感性を生かすことが少なくなっている。今の住宅はほとんど規格の中に存在して、何の魅力もない。逆にそんなものに、クライアントは安心感を得ているのではないか。いま皆がそんなことを忘れてしまっているのかもしれない。すべて同じっぽかったら面白くもないし、美しいとは感じない。

設計はものをつくるのではないのだ、空気をつくるものと受け止め、自分一人のクリエーションでとどまら ずにもう一つの大きなクリエーションの可能性を求め、多様な才能や技術を結集して相応しい方向性に力を 発揮して、相対に生きた大きなメッセージとして世の中に解き放っていくようなプロジェクトにすることで あろう。建築の器はあまり確定的にするのではなく、長く生き続けるのに多様な状況に常についづいしてい けるような自由な空間を意図するもの...

日本の美意識の一つの中心が完結や空白に価値を見出してゆく感受性にあることと思うが、 一方西洋の「シンプル」という意味の概念とどう違うのか。 よく「シンプルモダン」というけれど私はただの平たいこの言葉の意味だけではない空間の独自の感性でと らえた設計をしている。 それは私の深層に存在する感覚資源であり繊細、丁寧、綿密、簡潔を旨とした日本の美意識を生誕から身に 付けているからかもしれない。できた空間は微妙にある種の雰囲気を持...

今この現状の建築家とクライアントは個々の要求に対応することはもちろん、クライアントさんが建築家に 声を掛けてくださったことを大変感謝していることと思う。しかしながら50年先の未来を見る感覚が大事で 今は正にその大切な時を迎えていると考える。「うちを建て替える」人達は建築家の存在を知らず大手資本 の住宅づくりの新聞のチラシを見たり、そこらの広告を見ながら、また建売屋のチラシをみて物件を何の抵 抗もなく金額の数字を見ながら考え...

住宅はその住まい手の人生そのものの器である。 10年、15年、20年と家族の成長や変化や年齢が嵩むとおのずと気持ちの変化や経験値などの堆積により、空 間の居場所も変わり飽きてきたりもする。 そうした変化に対してもよい空間はいつまでも飽きないし、おのずから工夫をしてもっと良い発見をした り、さらに良い居場所をつくりだし大切にする。そうした住まいの設計を私は目指している。本当に安心し て過ごせる住まいとは機能的な要求よりも大...

クローズアップ現代でも11月29日「懐かしの町並みを守るには ~失われる伝統的建築物~」取り上げていましたけれど「懐かしのではなく、」真のリージョナリズムからして 日本のオリジナルな空間を法律的に守り100年後にかけても残すことがいかに大切かをもっと認識すべきと痛感す る。どんどん経済のルールだけで壊してしまわないと成り立たない国はその国のバリューが劣化し、世界に残っ ていけないと感じる。新し建築をつくることは箱をつくるこ...

ハウスメーカーに相談しようかしらとお考えなる前に自分の住まいを建てるにあたって、まず考えて見て ください。ハウスメーカーのマニュアルに沿ったもの以外はどんなに、そこのスタッフが良い考えを持っ ていても、枠をはみ出して住宅は作れません。いわばレディーメードなわけです。高い買い物になる「自 分の住まい」をつくることは洋服のレディーメードをつくるのとはまったく違います。ですので、ハウス メーカーに相談する前に、まず誰でもよいでし...

毎年開催されています、「東京デザイン ウィーク 2012」をご存知ですか。神宮絵画館前で行われており ます、国際的な日本を代表するミラノサローネとまではいきませんが東京中をデザインで埋め尽くす、を趣旨 に毎年行われております、世界に発信する催しです。 今年は建築の模型展が中心的に催行され、代表的な建築家50名の作品が展示されます。 私の作品も参加されることになりまして、出展しております。 ご覧ください。キズから始まりとて...

いつも思うのだが、設計は住宅だけではない。もっと日常の公共建築にはデザイン面やら、手法に大きな改 善の余地がある。にもかかわらず世の「プロポーザルコンペ」の参加資格にはほとんど若いものに限らず、 参加できる制限が付きまとっている。こんな制限を外せばもっと経験の少ない建築家もまた、経験はあって も参加資格に満たない建築家がどんどん出てきて街の環境や公共に規模の小さい建築でもよくなってゆき大 いに建築家仲間も盛り上がるのにとつ...

私は塀をつくらない。

2012/10/04 更新

街と繋がる個人の私邸もかつては生垣で何気なくお互いに気配を感じながら街の人たちも、また住まう人も繋がりを持つことで、開放的な住まいを楽しみ、お互いに共有できた。 建築の設計で一番大切なのは敷地と道路の境のデザインだと考える。住まいの印象はこの部分で大方決まってしまうのではないかと考えている。住まう人も街ゆく人も、気持ち良い印象受けることは街にとっても、住む人にとっても大切にして行きたい。私はこの緩衝帯にはかなりいろいろ考える。 街...

季節を感じる

2012/09/13 更新

夏の暑さを感じながら、すでに夏は終わり、秋の日差しが室内に差し込むこの頃。 生活の中で朝な、夕なに陽の光の影は、室内や周辺の景色に微妙な雰囲気の変化を感じさせてくれる。 ひとたちの心に季節の変化の響きを奏でる。これらは生活の中の季節を感じる一場面だ。 建築の空間はこの光の微妙な変化や効果を、建築の設計のなかで演出し脚色しながら、美しい音楽に仕立て る。まったく何もない虚の空気を刻むことで、すばらしい、音色を奏でられる空間を...

建物をつくろうとする折には、間取りや機能を考えますが、単に建物を設計することではないのです。 人と人の関係性の中での空間の使い方やその場にかかわるすべてのファクター、社会、都市、国家に至るま での関係性をも構想し、それを眼に見える形で関係性を具体化して、つくろうとする人に見せてあげること でしょう。 マンションを計画する折に既定の部屋割りを容積に収めるのは、ただのアッセンブリーであって、建築をし たとは言い難いでしょう。...

美しい緑の多い街並みはどこに行ってしまったのか。 1980年代まではまだ都会の街並みには私有地の生け垣や庭木の茂りが住宅地の街並みにいくらかの落ち着きをもたらす作用をしていたが、世代が変わり、敷地は分割され何もないまったく殺伐としたコンクリートやモルタル、アルミの箱ばかりの街並みになってしまった。この暑い夏のさなか、住宅街を歩いてみると楽しさはない。海外の街並みにはどこに行こうがそれなりの楽しさがある。道路際の600mmは必ず緑地...

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